大学に入って、はじめてできた彼氏。
とても優しくて、気が合う彼と付き合う事になり、本当に楽しい毎日でした。
あの時までは・・・。
デートで映画に行った帰り、彼が手をつないできたんです。
とても嬉しいはずなのに、私は思わず手を引っ込めてしまいました。
なぜなら、私は手汗がベトベトだから。
子供のころから本当に手汗の量が多くて、手をつなぐカップルを見ても自分には無理だと思っていました。
友だちが「手汗ヤバイ!」なんて言っていることがありましたが、そんなレベルの手汗の量ではありません。
彼氏に正直に話せばわかってもらえたかもしれません。でも、恥ずかしくて言えませんでした。
私の行動は彼を傷つけてしまったのでしょう。
翌日から彼氏からの連絡は減りました。
共通の友達に相談すると、「あいつはオレのことを好きじゃないのかも」って言っていたそうです。
はじめて人生の絶望を感じました。
私だって彼のことは大好きで、手をつないで歩きたかったんです。
でも、あの時「手汗大丈夫かな?」と考えた瞬間、怖くなって手をつなげませんでした。
私から連絡する勇気もなく、彼とは音信不通に。でもやっぱり彼のことが大好きだったので、手汗を克服するための方法を調べました。
その方法が私には合っていたようで、少しずつですが汗が気にならなくなってきました。そのおかげで気持ちが楽になってきて、少しずつ自分に自信が持てるようになりました。
その時思ったのが、「もう1度彼に会ってちゃんと話をしたい」ということでした。
「電話番号が変わっていたらどうしよう」
「着信拒否になっていたらどうしよう」
そんな不安を胸に、彼に電話をしました。
「・・・はい。」
久々に聞く彼の声。
安心感と緊張から、スマホを持つ手が震えます。話をしたいという旨を伝えると、彼は快諾してくれました。
彼に会い、自分は子供の頃から手汗が多く、あの時も嬉しかったけれど手汗が気になり手を振りほどいてしまった事を伝え、謝罪しました。
彼は私のことを理解してくれ、「気にしなくていいのに」と言ってくれました。
そして、彼とは仲直りし、今は毎日が幸せです。
「恥ずかしい」という気持ちを優先してしまった自分、そして「何をしても同じだ」とあきらめていた自分。こんな自分を変えるきっかけをくれました。
手汗って、普通の人にはなかなか理解してもらいにくいですよね。
だからこそ、自分で自分に合った解決方法を見つけることが大切だと思います。